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『経済合理性のない環境政策の末路』 FIT制度が招いた再エネ偏重と自然破壊
―― ソーラー礼賛がもたらす歪みと自然破壊 ――
ここにきて太陽光発電、特にメガソーラーに対する批判が注目されつつある。
良い傾向である。
「原発は悪で、ソーラーが善」
という単純な二元論はあまりに偏っている。
両者ともにメリット、デメリット、リスクが存在する。
ソーラーは長らく“良きもの”と盲目的に扱われ、そのリスクが十分に評価されてこなかった。
なぜであろうか。
釧路湿原の自然破壊に端を発した問題は氷山の一角に過ぎず、全国各地で乱開発が進行している。
私の移動圏内である三重県では、山の木々を切り倒し、急斜面に無理やりパネルを敷設する光景を目にする。
素人目に見ても土砂崩れのリスクが高まっているように思える。
規制は機能しているのかと疑うほど、無秩序かつ強引な設置が横行している。
自然環境に対する慈しみのかけらも感じられない所業である。
なぜこんな事態が起きるのか。
その原因は、経済合理性のない価格で電力を買い取ることを義務づけた制度にある。
本来は市場に淘汰されるはずの非効率な事業が、補助金制度によって延命されている。
私には、人為的に自然破壊を促進するための仕組みにすら見える。
結局のところ、電力会社が買い取る電気代は消費者が負担する。
私たちは高い電気代を支払いながら、同時に自然破壊に加担させられているという不条理に直面しているのだ。
しかも環境負荷は設置段階にとどまらない。
ソーラーパネルの主原料であるシリコンの製造には多大なエネルギーが必要である。
EVも同様で、リチウム採取の現場では深刻な汚染が報告されている。
これらの事実に真正面から向き合わなければならない。
誤解なきように言えば、私はソーラーやEVに反対しているわけではない。
それぞれ価値がある。
しかし一方で実害もある。原発もエンジンも化石燃料も、すべて一長一短である。
ゆえに必要なのは科学的な評価であり、適切な規制である。
そして市場経済の中で需給のバランスが図られていくことが望ましい。
人為的に下駄をはかせれば、そのバランスは崩れる。
「環境に優しい」の言葉に酔わされることなく、経済合理性を伴わない政策はやめるべきである。
豊アルケミー株式会社
代表取締役 桐山 宗久