『失敗』について(朝礼のトークテーマ) | 豊アルケミー株式会社

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『失敗』について(朝礼のトークテーマ)

先週は朝礼での3分間スピーチのテーマは
『失敗』
でした。
(当社では朝礼時に持ち回りで3分間スピーチを行っています)

 

現場仕事を自分でやらなくなって久しいですが、自分でやっていた時の失敗エピソードでもお話ししようかと思いました。
ただ別に何か面白い話があるわけでもなく、、

現場で時々トラブルが発生しますが、大半は自分が経験したことです。

今は現場でのトラブルに対し、立場上、あれこれ言ったりしますが、自分の数々の失敗を思い起こすとおこがましい気がしてきます。
ただトラブルは事故につながるので、自分のお気持ちよりも社員の皆さんの安全を第一に考えるべきであり、そのための言動が自分自身に求められていると思っています。

さて、『失敗』で思い出すのは
「ねこのごんごん」
という絵本です。

 

腹を空かして歩いていた小さな野良ネコは、おいしそうな匂いがしてきたので、ある家にあがりこみましたが、その家の年寄りネコ・ちょんに、ごんごんと名付けられ、その家に住みつくことになりました。ちょんから、「何ごとも自分で覚えるが肝心」といわれて、扉の開け方、木の下り方などを学びながら、ごんごんは成長していきます。60歳から絵を描きはじめた大道あやの初めての絵本です。

 

先輩ねこのちょんは、ごんごんにいろいろ教えてくれますが、まずは見守るというスタンスです。
ごんごんがトラブルや失敗を経験した後に、本当はどうすべきだったか?を教えてくれます。
決して先回りでは教えてくれません。
「何ごとも自分で覚えるが肝心」
とごんごんを諭してくれます。

この「何ごとも自分で覚えるが肝心」というセリフが身に沁みます。
自分でやってみないことには、いくら説明されても分からないことがあります。
また説明されて分かった気になっても、実践が伴っていないことは理解が浅いままだったりします。

私には4人の子供がおりますが、教える教えないの塩梅はとても難しいと思います。
子供の年齢にもよりますが、中学生を超えたら、いちいち口出ししないよう努力しています。
見ていて思うことは山ほどあります。
言うべきことや手助けは最小限にしたいと思っています。
病んでいない限りは、本人からのヘルプを待つようにしています。

会社でのスタンスは子育てとは少し違います。
仕事柄、事故のリスクが高い故、知識として共有するべきことは繰り返し言葉を発します。
「無知」が自己の原因になることがあり、たった一度の失敗が命取りになることだってあります。

またチームで動くため、できる限り言葉を尽くして、同じ認識を持っておく必要があります。
でもこれは「赤信号は止まる」と同じぐらいのレベルのもので、最小限の知識共有ができていないと会社運営が成り立ちません。
またマニュアル化することで、仕事の水準を一定に保つのも重要なことです。
そのマニュアルに書かれたことも、自分で体験することで初めて自分の血肉になります。

「何ごとも自分で覚えるが肝心」

このスタンスは人生のどんな時でも、どんな場面でも大切になります。
失敗したら、次はどうするか?
自分で覚えるとは「自分で体感したことを次の行動に活かす」という意味だと捉えています。
これは人間にできて、生成AIにはできないことです。