顧客との対話で感じた自社の価値 | 豊アルケミー株式会社

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顧客との対話で感じた自社の価値

先日、新規のお客様に呼ばれて営業に行ってまいりました。
(呼んでもらっていく営業はありがたいものです!)

行く先は金属部品を製造している工場です。
当社のターゲットはこうした金属スクラップを排出している工場で、自社で直接回収に回ります。
営業に出向いた先では下記のようなことを考えながらお話をさせていただいています。

1.現状の課題を知る

まず営業の基本は、お客様の現状の課題とされていることをお聞きすることです。
基本的には買取価格をアップさせたい、ということが大半です。
現状の買取価格に対して何かしら疑念や不満があることを意味しています。
現状を上回る価格を提示できれば、それで課題解決となりますが、私はそんなに単純には考えていません。
もう少し細かく価格の設定方法をお聞きします。現状の価格がそれなりに妥当なのか知りたいからです。

 

2.リサイクルの知識を共有する

先方は金属部品を製造する専門家です。
自社で取り扱っている金属の特性については我々以上に詳しく知識をお持ちです。
しかし廃材として排出した後のことについては、それほどお詳しいわけではありません。
我々はアルミ・金属リサイクルの専門家として、リサイクルの流れや価格評価の仕組みをきちんとお伝えしています。
買取価格は、金属の種類、物量、運搬コストが価格を決める大きなファクターとなっています。
こうした知識を理解して頂かないと、金属の種類だけ見て、高いとか安いとかの判断をされてしまうからです。
受注できるかどうかは、最終的に買取価格がいくらか?という点に行きつくのは間違いありませんが、こうした知識を共有することで、お客様に様々な提案を検討して頂きやすくなります。

 

3.製造現場で運用見直しの提案

一通り、お話しを伺った後、現場を見て、そこでもヒアリングをさせて頂きます。
構内の物流状況は工場によって千差万別です。
基本的に製造効率を最優先に動線が考えられています。
それゆえスクラップの排出の作業や置き場などは、後回しとなっています。
マンパワーで何とかしている、というのが一般的な状況です。
逆に言えば、改善提案できるポイントがいくつもあるということです。
当社は様々な工場の現場を知っており、効率的なスクラップの排出方法のノウハウを持っています。
営業訪問先の構内を見ながら、その場で改善提案を行います。
そして提案の仕方は現場担当者の方と「一緒に考えるスタイル」です。
「ここってこうしたらどうなりますか?」
「ウチでこうしたものをご用意したら、作業を楽にできそうですか?」
という投げかけです。

 

4.トータルでコストダウン

こうした生産環境の改善提案により、無駄な作業工数を減らしたり、余分な場所を減らしたり、目に見えないコストダウンができそうだと、現場の担当者様が感じられます。もし実現できれば担当者様の「手柄」となります。
買取金額が現状より高くすることがメインの課題ですが、そこに付随して現場のコストダウンができれば、更なる利益アップにつながります。
そして担当者様自身のお手間を増やさないよう、上層部への提案資料も当社でご用意できることをお伝えします。

 

5.既存のやり方を否定しない

お客様の現場に改善ポイントがあるとは言っても、一定の合理性があって現状のスタイルになっています。そこを横やりをいれるような提案の仕方はもってのほかですし、いくら優れた提案であっても、心情を害されては受け入れがたいものです。
また同じように既存の業者様について不満を漏らしていたとしても、既存業者様を否定するような言葉はご法度です。
お客様にとっては経緯があってお付き合いされているわけですからね。
担当者様は業者の変更を希望しているが、経営者様は実はそうでもない、ということも意外とあります。

 

まとめ

今回の訪問先のお客様は当社以外にも、すでにお声がけをし、回答ももらっていたそうですが、当社ほどの説明や提案はなかったそうです。
もともとそのような期待はされていなかったのではないかと思います。
価格が合えば、それで課題解決
かもしれません。しかしそれだけでいいのかな?と思います。
私は工場に密着したサービス型のリサイクル業を推し進めています。

それにより日本の製造業をサポートしたいと思っています。
リサイクル業はモノの価値にスポットが当たりがちです。
そうではなく、物流やヒトの動きに着目している点が当社のリサイクルです。

豊アルケミー株式会社
代表取締役 桐山 宗久