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『金払いがすべてを決める』 信用の本質は、支払いの姿勢にあり

「信用」とは何だろう。

ビジネスシーンだけでなく、日常生活においても、信用は大切だ。しかしその根幹にあるのは、実はとてもシンプルなこと。

それは「きちんと金を払うこと」である。

この言い方は少し極端に聞こえるかもしれない。だが実際には、ここにその人の信用の本質が象徴されている。

これは会社や組織だけの話ではない。むしろ、個人こそ金払いにおける信用の重要さを理解しておく必要がある。

個人は「客」として商品やサービスの提供を受けることが多い。
立場としては、客も提供者も対等と言うものの、現実には「客は偉い」というイメージが強い。
だがこれは「きちんと支払いをする」という前提があって初めて成立する関係だ。

この前提が崩れた瞬間、力関係は逆転する。

支払う立場にある人を「債務者」
お金を受け取る側を「債権者」と呼ぶ。

客が偉いというイメージは、この立場の逆転で簡単に崩れる。

さて、前置きはこのくらいにしよう。

支払いを忘れたり、遅れたりすると、それだけで「信用」を大きく損ねることになる。

この基本原則を甘く見てはいけない。

個人でも会社でも同じことだ。
支払いが滞ると、相手は
「経営が苦しいのか?」
「逃げるつもりなのか?」
と憶測を抱く。
たとえ本当に単なるうっかりミスだったとしても、債権者側はそうは受け取らない。

ましてや何度も続けば、「意図的に支払いを遅らせている」と思われるだろう。

支払いの催促をする側の立場にもなってほしい。
とても嫌な仕事だ。
期日までにきちんと支払ってくれれば疑う必要などないのに、遅れることで疑心暗鬼にならざるを得ない。

良心的な商品・サービス提供者ほど、顧客を疑ったり、催促のメッセージを送ることに強いストレスを感じるものだ。

金額の大小ではない。
数千円の支払いが遅れる人に、数百万円の仕事を依頼するだろうか。いや、しない。

提供者にとって大切なのは「売上」そのものではなく、
「確実に回収できること」なのだ。

クレジットカードという仕組みも、利用者が支払いをきちんと遂行するからこそ成り立っている。

一度失った信用を取り戻すのは、並大抵のことではない。

一度やってしまった人は、二度三度繰り返すのではないかと見られるからだ。
どんなに謝罪しても、今後の支払いを約束しても、言葉に意味はない。
信頼を回復する唯一の道は、黙って期日通りに支払いを続けることだ。
いや少しでも早く信用を回復したいのであれば、支払いを早めることだ。

ビジネスで「良い顧客」とは、売上に貢献するだけでなく、支払いをきっちり行う相手のことを指す。
いくら大きな売上を作っても、支払いが終わるまでは、ただの絵に描いた餅だ。

支払いのルールを守る。
当たり前のことゆえ、これを甘く見てはいけない。
相手は仏の顔をしているかもしれないが、内心は鬼になっているかもしれない。

豊アルケミー株式会社
代表取締役  桐山 宗久