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『営業は「人」を知る仕事』 経営者が営業すべき理由
営業とは顧客の想いを汲み取る仕事
企業経営者の最も大切な仕事のひとつが「営業」だと思っている。
ところが営業をしない経営者もいる。
これができる経営者は、よほど製品やサービスが優れているか、元請けに依存しきった下請けではないかと思う。
私は20年ほど営業をしているが、正直、楽ではない。
軽くあしらわれることもあるし、既存客からお叱りの連絡を頂くこともある。
価格交渉など、相手の思惑とこちらの思惑をすり合わせて合意に持っていかなければならない。
また、顧客だけでなく競合他社にも目配りしておく必要がある。
どんな場面にせよ、営業という仕事は「人」に直面する。
そして多くの場合、ネガティブな状況に向き合わなければならない。
野球で3割打者は優秀だが、営業で仕事を得られる確率はもっと低いだろう。
それゆえ営業という仕事に対する評価は二分する。
やりたいか、やりたくないか。
「いらない」
「間に合ってる」
「必要ない」
「……(無視)」
顧客のネガティブな反応には、いろんなパターンがある。
営業をやりたくないと思う人は、おそらくこれまでの人生のなかで失敗や挫折という体験をあまりしてこなかった人ではないかと想像する。
「拒否される」という経験をしていない、もしくは避けてきた人にとって、営業はなかなかつらいものがある。
私自身、もともとそういうタイプである。
「営業に行って、断られたら嫌だなあ。今日は行きたくないなあ。」
と思ったり、あまりにも気が乗らなくて、サボったことも指が何十往復できるくらいある。
しかし一方で、受注できたときの喜びは得難いものである。
仕事の大小は関係ない。
必要とされたことがうれしいのである。
一回営業に行って、「はい、オッケー!仕事出します!」となることはほぼない。
足繫く通って、何年か経って、ようやく先方から「おたくにお願いしたい」と言ってもらえた経験はいくつもある。
結果はすぐには出ないのだ。
先方には先方の状況や都合があるのである。
ビジネスの世界は人で構成されている。
AIを駆使するのが当たり前の世の中であっても、最終判断を下すのは人間である。
経済合理性だけでなく、意外と人間の感性で世の中は回っている。
だから営業という仕事は、人しかできない。
「急ぎの案件に快く対応してくれた」
「いつも元気で話がしやすい」
「こっちの希望よりも良い提案をしてくれた」
実はこういう感謝の関係で、人と人とはつながり、ビジネスとして形成されていくのである。
「営業」はビジネスの基本であるがゆえに、経営者は「営業」する機会を持たねばならない。
豊アルケミー株式会社
代表取締役 桐山 宗久