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国任せにしない老後設計を、会社として考える
なぜ国は、ここまで投資制度を推進するのか
確定拠出年金を「分かったつもり」で使っていた
先日、確定拠出年金に関するウェブセミナーに参加した。
当社ではすでに数年前から
企業型確定拠出年金(401k)を導入しているが、
今回あらためて話を聞いてみて、
自分自身がこの制度を
十分に理解していなかったことに気づかされた。
現在、日本にはiDeCoという制度がある。
自分で年金を積み立て、
その資金を運用していく仕組みである。
単に貯めるのではなく、
「運用する」ことが前提になっている点で、
私は非常に合理的な制度だと感じている。
年金制度は、構造的に無理がある
一方で、国民年金という仕組みがある。
これは現役世代が高齢者世代を支える、
いわゆる賦課方式で成り立っている。
しかし、人口ピラミッドが崩れている以上、
この仕組みが将来にわたって維持できるかといえば、
合理的に考えて難しい。
正直に言えば、
年金制度はすでに構造的な限界を
迎えている、と思っている。
ただ、それを政治家や官僚が
はっきり口にすることはできない。
「年金は大丈夫です」
と言わざるを得ない立場にある。
国が投資制度を推進する理由は、ここにある
その一方で、iDeCoや401k、NISAといった投資制度を、
国は強く、そして継続的に推進している。
私は、この事実こそが国の本音なのだと思っている。
年金だけでは足りない。
だから、各自で備えてほしい。
国はそう言っているのではないだろうか。
401kは、社員にも会社にもメリットがある
401kの特徴として印象的だったのは、
掛金が社会保険料の算定基礎から控除される点である。
これは社員個人の社会保険料負担を軽減するだけでなく、
会社側にとっても同様のメリットがある。
個人で行うiDeCoとの大きな違いは、ここにある。
企業が制度を導入するインセンティブとなる。
ちなみに当社では、福利厚生の一環として、
いくらか掛け金を会社負担で拠出している。
「貯めるだけ」では、インフレに負ける
中小企業の多くは、
中退共を利用して退職金を積み立てていると思う。
しかし現在の運用利回りは年1%程度であり、
昨今のインフレを考えると、
実質的には資産が目減りしている状態だと言わざるを得ない。
ただ貯めるだけでは足りない。
資産は、運用しなければ守れない時代になっている。
氷河期世代が高齢者になったとき、社会はどうなるのか
投資は怖いからやらない、
という選択もある。
それ自体を否定するつもりはない。
だが、もし私たち氷河期世代が
本当に高齢者になったとき、
「お金のない高齢者」
ばかりになった社会を想像すると、
私は強い危機感を覚える。
それは結局、
子どもや孫の世代に、
さらに重い負担を背負わせることになる。
私はそれを、
個人としても、
世代としても、
受け入れたくない。
団塊ジュニア、氷河期世代は十分な資産もなければ
結婚できず、子供がいない、という現実がある。
社員と一緒に、金融を学ぶという選択
自分だけが金融を学べばいいとは思っていない。
当社の社員には、私と同世代の人が多い。
社員とも一緒に、金融や投資について学ぶ機会をつくり、
自己防衛の力を身につけていきたいと考えている。
おそらく会社が教育の機会を作らないと、
自主的にリテラシーを向上させるという人は少ない。
老後に必要なのは、「人に頼らない余裕」
お金がなければ、老後の生活は本当に厳しい。
余裕のない生活、
人に頼らざるを得ない生活は、
精神的にも大きな負担になる。
自分で稼いだお金を、
自分で守り、育て、
そして自分の生活を安定させる。
これは贅沢ではなく、
生きていくための最低限の備えである。
余裕のある人が増えれば、社会は寛容になる。
投資で最大の武器は「時間」である
投資の世界で、最も強力な武器は「時間」だ。
複利は年数が経つほど効いてくる。
完璧な理解を待つ必要はない。
少額でもいい。
少しでも早く始めることに意味がある。
将来の安心は、今日の行動からしか生まれない
年金制度にすべてを委ねる時代は、すでに終わりつつある。
国が投資制度を推進している理由を、私はそう受け止めている。
自分のために。
そして、次の世代に迷惑をかけないために。
投資による自己防衛を、
これからも伝えていきたいと思っている。
願わくば、15年後、
退職した社員から、
「あの時、社長に言われて掛け金を増やしておいて良かった!」
と言ってもらえるのを想像している。
別に感謝されたいわけではないが、
当社に関わってくれた人に
幸福な人生を送ってほしいのである。
国民全体に広がるのが理想だが、
まずは自分の手の届く範囲だけでもなんとかしたい。
豊アルケミー株式会社
代表取締役 桐山 宗久