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コンサルはAIに置き換わるのか
コンサルを頼むクライアントの立場で今回は綴りたい。
AIの発展によって、コンサルティング業務は減っていく。
あるいは、AIに置き換えられる。
そうした言説を耳にする機会が増えている。
この考えは、半分は正しい。
しかし、半分は間違っている。
コンサルティングという仕事そのものがなくなるわけではない。
むしろ、「生き残る人」と「生き残れない人」がはっきり分かれていく、
というのが実態に近いのではないかと思う。
すでにそのような動きも出ている。
AIはすでに十分に優秀である
AIは、すでに非常に高いレベルで情報を整理し、
提示することができる。
質問を投げれば、それに対する答えが返ってくる。
調べたいことがあれば、瞬時に知識を集めることができる。
この使い方だけでも、従来の
「情報提供型コンサルタント」は、
かなりの部分が代替されるだろう。
なぜなら、その役割はすでにAIの方が
速く、安く、そして広範囲にこなせるからである。
しかし、AIは“枠の外”に出にくい
ただし、ここに一つの限界がある。
AIの多くは、ユーザーの問いに対して、
その延長線上で答える。
つまり、「投げかけた言葉の枠の中」で
最適化された回答を返す傾向がある。
もちろん、使い方によっては発想を広げることもできる。
しかし、それ自体が目的になってしまうと、
本質からずれてしまうこともある。
言い換えれば、AIは「優秀な鏡」にはなれるが、
「予想外の揺さぶり」を自然に生む存在ではない。
人間のコンサルタントの価値
では、人間のコンサルタントの価値はどこにあるのか。
それは、「人と人との関係性」にある。
人間同士であれば、お互いに思考の癖がある。
感情もある。
その場の空気もある。
だからこそ、
-
想定外の視点が出てくる
-
あえて厳しいことを言う
-
相手の状態に応じて言葉を変える
-
気持ちを引き上げる
といったことが起こる。
これは、単なる情報提供ではない。
「関わり」である。
コンサルとコーチングの境界は消える
これからのコンサルタントは、
単なる助言者では不十分である。
コンサルティングでありながら、
コーチングの要素を持つ必要がある。
つまり、
-
相手を理解し
-
思考を引き出し
-
必要なら軌道修正し
-
行動のエネルギーまで与える
ここまでやって初めて価値が生まれる。
生き残るコンサルタントの条件
これから評価されるコンサルタントは、明確である。
情報を「持っている人」ではない。
情報を「届けて、変化を起こせる人」である。
さらに言えば、
-
情報 × 人脈 × 文脈
を掛け合わせて、
相手にとって意味のある形に変換できる人。
そして何より、
-
相手の中に火をつけられる人
である。
思考の殻を割れるかどうか
AIが答えを提示する時代になった。
だからこそ問われるのは、
「その先」である。
クライアントの思考の延長線上に答えを出すだけでは、不十分だ。
本当に価値があるのは、その枠を超えさせることである。
AIがどれだけ進化しても、
人の思考の殻を、自らの意思で破ることは難しい。
そこに介入し、揺さぶり、気づきを与える。
ときに寄り添い、ときに突き放し、前に進ませる。
そうした関わりができるのは、人間だけである。
AIが答えを提示する時代だからこそ、
クライアントの思考と行動の殻を打ち破れるコンサルタントが、
これからも求められ続ける。
経営者も同じである。
豊アルケミー株式会社
代表取締役 桐山 宗久